bananadxの学生ブログ

学生です。初心者ながらブログを書かせてもらってます

1日3話更新意味が分かると怖い話解説付き

1.全滅


A「うっへぇ、山奥の村一つが火事で全滅か……」


B「それ、発見されるのに一週間かかったんだってよ」


A「嫌だなぁそういうの。孤独死もそうだけど、社会から存在を忘れ去られているみたいで寒気がするよ……」


B「実はその火事、偶然見ちゃったんだよね。もう、『助けて』とか『熱い』とか叫び声が聞こえてきて、ヤベーなんてもんじゃなかったよ」


A「……。想像したら吐き気してきた。もうこの話やめにしようぜ」





1.解説

『村一つが火事で全滅』

つまり、村の人は全員死亡している。

にも関わらず、「火事を偶然見ちゃったんだよね」とBが言っている。

村の惨状が発見されたのは一週間後であるため、第一発見者ではない。


Bが放火の犯人であり、放火した後、その様子を見ていた、ということだろう。




2.忘れ物

俺が宅配便の仕事をしていたときの話だ。


俺はドライバーをやっていた。荷物を届けるやつだ。


ある時、20階建てのマンションに荷物を届けたことがあったんだ。


届け先は19階の部屋。当然、19階まで階段で行くのはしんどいからエレベーターを使う。


二つあったんだが、一つは修理中で使えなかった。俺はもう一つの方に乗った。


届け先の部屋の住人は綺麗な女性だった。たおやかな雰囲気をまとっていた。


そんな美人だったからだろうな。


俺は緊張して、受領印(配達した証拠になるサイン)を書いてもらう時に渡したボールペンを回収し忘れたんだ。


んで、エレベーターを降りてすぐトラックに戻ろうとしたとき、後ろから声がしたんだ。


「忘れ物ですよー!」


ってな。その声の主は、さっき荷物を届けた女性。その手にはボールペン。


俺は礼を言ってボールペンを受け取ったんだが……


恐ろしい事に気付いちまった。




2.解説

エレベーターは一つ壊れており、もう一つは『俺』が使った直後であり、1階にあった。


にも関わらず、女性は19階から1階まで一瞬で移動した。


彼女は一体、何者なのだろうか……?




3.戦争が始まった


妹「ちょっと!お姉ちゃん?!」


姉「なにー?」


妹「私のプリン食べたでしょ!なんでよもう!ちゃんと私の名前書いてあったでしょ!アレ限定品なんだからね?!」


姉「いやいや。ちゃんと残ってるじゃん」


姉が指差す先には、妹の名前が書いてある空のプリンの容器があった。


妹「は?だから中身がない――」


言い出してから、妹は、姉が何を言わんとしてるのかを察した。


そして呟いた。


「死ね!!!!!」



戦争が始まった。




3.解説

プリンを巡る姉妹の話。


妹が、プリンの所有者を表す名前を書いたのはプリンの『容器』である。


姉は「プリンの容器は渡さないけど、中身のプリンは食べても大丈夫」と(わざと)誤解してプリンを食べた。


汚いなさすが姉きたない




3.嘘をつかないことで有名な探偵

やあ、こんにちは。私は嘘をつかないことで有名な探偵だよ。


本当だよ。私は嘘をつかない。


突然だが、今から君に、ある殺人事件のことについて話そうと思う。君はその犯人を当ててみてくれ。


……ある事情により、私とAとBは同じ部屋にいた。部屋には2つの死体があった。


2つの命を奪った凶器は包丁二本。ごく普通の家庭にあるものだ。


Aは当時、オンラインゲームをしていた。一緒に遊んでいた友人がいたようだ。


Bは昼食を作りながら、通話をしていたようだ。通話記録が残っていた。



――さて、犯人は誰だ?



解説

犯人は「嘘をつかないことで有名な探偵」である。


同じ部屋にいたAとBとは、死体のことであり、探偵は死体のA、Bと一緒にいた。





5.犯罪者撲滅

突然だけど。


全ての犯罪者が共通して口に入れているものってあると思う?


麻薬?


大麻


違法ドラック?


……ご飯?


いやいやいや。違う違う。そんな訳ないじゃない。


じゃあ、ある訳ない?


あるんだなぁこれが。


地球に住む犯罪者全員が、確実に口に入れているもの。


それをこの世から消せば、平和な地球になると思うんだけれど。


どうだい?消してみないかい?




解説

全ての犯罪者が共通して口に入れているもの


それは空気(もしくは酸素)である。


そりゃ、犯罪者はいなくなるよね。


空気がなくなったら、全人類が全滅するんだから。





さらをおとしちゃった

さらをおとしちゃった。


うるさくて、むかーっってなって、ごちゃっ!ってやっちゃった。


ごめんなさい。




……それで、ゆかがよごれちゃったんだけど、ぞうきんはどこにあるの?



解説

『さら』とは『皿』ではなく、人名としての『さら』を落としたという事。赤ちゃんでも落としたのだろう。


床が汚れたという事は、脳みそや脳漿が飛び散ったのだろう。


やったらだめよ?





7,んグ他ふ古ゥトく愛i


私の仕事は人類を邪神の文字から守る事です。


『邪神の文字』とは何か、ですって?


……いいでしょう。教えてあげます。



んグ他ふ古ゥトく愛i


です。


正確には頭の方に『#』が付くのですが、それをするとただの文字から邪神の文字に変化してしまい、見たものは三日後に邪神の尖兵へとなってしまいます。


ですので、絶対に上の文に#をつけてはいけません。見てはいけません。


わかりましたか?


いいですね?


見ていたのなら、私は貴方を殺さないといけません。




解説

貴方はすでに邪神の文字を見ている。


題名で。




8.言葉砲(コトバズーカー)

俺は特殊レジェンダリーフォースを持っている。


俺のしゃべったことに配下クラスメイトが従ってくれるのさ。


なぜそんなフォースを持っているのか、だって?


決まっているじゃないか。


俺が勇者メサイアだからさ。


俺はこのフォースで世界を救おうと思っている。


なぜかって?


決まっているじゃないか。


俺が救世主メサイアだからさ!




解説

『俺』という人物は特異な力を持っていなかった。


なのにクラスメイトは言う事を聞いた。


彼がそれほど恐ろしい存在だったのか、親が何か社会的に特別な地位だったのか。


いずれにせよ、彼はメサイアではない。




9.多分猫

自宅に新しいヘルパーがやって来た。


そのヘルパーは外国人だった。


言葉は若干、片言カタコトで聞き取りにくい時もあったが、とても気が利く性格だった。


前のヘルパーとは大違いだ(前の奴は口は汚いわ、暴力振るうわ、金を盗むわで散々だったので警察に突き出した)。


私はそのヘルパーを気に入った。



とある日、ヘルパーは私に言った。


「サッキ、マドガ、アイテシマッタオトガ、シマシタケレド」


そうなのか?


私には聞こえなかった。やはり歳なのだろうな……。


「多分、野良猫だろう。前に気まぐれに餌を与えてしまってな。それ以来時々やってくる」


私は少し考えて


「猫が食べられる物を用意してくれ」


「イインデスカ?」


いい。ただの気まぐれだ。


……そうだ。いっそ飼ってやっても良いかも知れないな。家が賑やかになる。



解説 

窓を開けたのは猫ではなく人間(前のヘルパー)である。



外国人のヘルパーの言葉を平仮名と漢字で表すと


「さっき、窓が音がしましたけれど」


となる。


猫が開けた窓やドアを閉める事は基本的にありえない。


前のヘルパーが復讐か窃盗をする為に侵入してきたのだろう。